有機野菜って何?(堆肥、肥料、忌避剤など)
「有機野菜って何?」
と言われて、いつもモゴモゴしてしまいます。
説明することが多くてそうなってしまうのですが…
というのが、わかりやすいのではないかと思っています。
その中で、ふもとやでは有機質の肥料を可能な限り利用しています。
それら(有機質肥料)を紹介していきたいと思いますが、その前に「堆肥」と「肥料」の違いを説明しておきたいと思います。
自分が最も分かりやすかったのは、
です。
土壌改良剤としての「堆肥」として、以下のような資材を利用しています。
きのこ廃菌床(大和町)
完熟竹チップ入り牛糞堆肥(安芸高田町)
籾殻(志和町内のお米農家さんから出る廃材)
稲わら(栽培中は被覆資材として、栽培終了時に有機質資材として利用)
野草(粉砕し有機質資材として利用)
緑肥(購入資材。硬盤粉砕、土作り(腐植づくり)のための有機質資材として利用。マメ科等の緑肥は肥料としても利用)
野菜の生育の為の「肥料」として以下の資材を利用しています。
自家製ぼかし(一部購入資材を利用)
原材料として、おから(国産大豆のみを利用した八本松町の老舗豆腐屋「中宏屋商店」さんから出る廃材)、米ぬか(精米機、または業者から購入)、籾殻くん炭(大崎上島町の造船所からいただいたドラム缶廃材を利用して作製)を利用し、現在使われてない地域の牛舎をお借りして、(低温期)4週間、毎日切り返し発酵させて作っています。
米ぬか(購入資材)
以前はJAから購入していましたが供給がなくなり、現状は志和町内の精米機から調達、または食協さんから購入したりしています。主にぼかし作りの資材として利用していますが、残渣分解促進資材、またリン酸の供給を必要とするバレイショ等の作物の肥料としても利用しています。
ミネラル資材(購入資材)
野菜の生育には必要な要素なのですが、不足しがちなのであえて供給するように心がけています。主に牡蠣殻等を主成分とした資材を利用しています。
醤油かす(廃材)
三原市の醤油工場からの廃材で、比較的肥料分の高い有機質資材になります。
カニガラ(購入資材)
ミネラルも沢山含んでおり、植物の生育には顕著に効果があります。
胡麻油粕(購入資材)
資材に余剰がある時は、ぼかしの材料にも利用しています。
魚粕系の発酵資材(購入資材)
主に追肥などに利用しています。
購入資材は、兵庫県尼崎市の大和肥料さんより調達しています。
忌避剤(防虫など)
籾殻くん炭作成時に排煙から生成される籾酢を希釈して利用する場合があります。
対象は、幼少期の苗、可食部への影響の少ない野菜など限定して利用しています。キャベツなど、食味への影響が懸念される場合は利用を控えています。
トウガラシとショウガを煮込んだ「トウガラシ水」も、希釈利用したことがあります。
が、効果が薄いので近年は利用していません。
音
作物に話しかけるとよい、らしいですが、なかなか照れくさく…(^ ^;)
一方嫁さんはよく話かけています。(^ ^;)
効果の程は…?ですが(^ ^;)以下を鳴らして作業しています。
RCCラジオ(平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま、おひる~な、ばりしゃきNOW、週末ナチュラリスト(ちなみに、びしびしばしばしらんらんラジオ世代)、など)。
その他、趣味の音楽など。
その他、肥料関連で
無施肥栽培
ふもとやでは比較的少なめの施肥量でいつも栽培していますが、20年以上の先輩農家さんでは無施肥で栽培されてる方もいらっしゃいます。
歳を経るにつれて体力も落ちてくる中、省力化にもなるのと、何より野菜たちが場馴れした場所でより自然な姿で生育できて、且つ野菜本来の味を最大限に引き出してくれるのではないかと思ってます。ただし、自家採種が必須となるので、少しずつ勉強しながら、無施肥栽培にむけて種取りの品目を増やしていってます。
残渣資材
出荷調整の際に必ず「出荷できないもの」が出てきます。
出荷できないものとは、虫食い、傷み、滲み、割れ、腐り、形状(不揃い、極小、極大、歪み)、股割れ、過度な虫の混入、収穫適期を過ぎたもの(収穫遅れ)、溶け、枯れた外葉などです。
可食部が多く残っていて、「少しだけカットすれば十分食べられる」ようなものは自家用として利用していますが、それ以外は残念ながら全て廃棄となります。
それを「資材」として再利用して、野菜の生育に有効な「肥料」や「堆肥」に変化させることで再利用できればとの思いで、出荷調整で出た残渣は随時畑に戻して再利用しています。